top of page

2-(1) 運河の延長

 

 

貞山運河、東名運河、北上運河のそれぞれの長さについては、いろいろなとらえ方がある。その違いについて、『貞山・北上運河沿革考』(遠藤剛人著)の中では、次のように述べられている。
「運河の延長は牛生浦の澪筋をどの程度入れるか、阿武隈、七北田の高水敷開水路を含めるや否や、広浦、名取、七北田川の横過部分をどうするかなどによって異なる。」  
                       
                      

                                  

                                  

                 

貞山・北上・東名運河事典』で掲載している延長 46.4kmは、阿武隈川との接点から塩釜湾、松島湾との接点から旧北上川との合流点までを概括的にとらえた長さで、開削時の49㎞から仙台港関連2.6㎞を減じた長さとなっている。

これは、『平成6年度 歴史のかおる運河整備計画編集委託報告書』 (平成7年3月 宮城県土木部河川課)によったものである。
この報告書の中では、次のように整理されている。なお、どちらの数値を採用しても、国内最長であることには変わりがない。

 ●貞山運河

         阿武隈川~名取川間  木曳堀      延長 15.0km
       名取川~七北田川間  新堀    延長  9.5km
       七北田川~松島湾間  御舟入堀  延長  7.0km
                計             31.5km
       (ただし、仙台新港の港湾用地等に変換され、現在の延長は28.9kmとなっている。)

          注) 『貞山・北上運河沿革考』では、往時で33km(現存 27.7km)としている。

 

                ※仙台新港整備に伴う貞山堀(御舟入堀)の埋立ての経緯は ⇒ こちら

 

 

 ●東名運河       延長  3.6km
        注) 『貞山・北上運河沿革考』では、3.2km

 ●北上運河           
         北上運河  延長     5.6km
        南北上運河 延長     2.3km
           北北上運河 延長     5.95km
             計       13.85km

                            注) 『貞山・北上運河沿革考』では、12.8km

    合 計   28.9km +  3.6km + 13.85km = 46.35m ⇒ 46.4km
           注)『貞山・北上運河沿革考』では、43.7kmとなる。

 

          出典:『平成6年度 歴史のかおる運河整備計画編集委託報告書』(平成7年3月 宮城県土木部河川課)

                         『貞山・北上運河沿革考』  遠藤剛人 著

                                  

 

 

(参考)

 ◆ 日本国内の主な運河 ◆

   貞山運河・東名運河・北上運河(宮城県岩沼市・名取市・仙台市・塩竈市・多賀城市・七ヶ浜町・松島町・東松島市・石巻市):46.4km

   貞山運河(木曳堀、新堀、御舟入堀): 28.9km

   東名運河:3.6km

   北上運河:13.9km

   小樽運河(北海道小樽市):1.14km

   秋田運河(秋田県秋田市):9.3km

   利根運河(千葉県柏市・流山市・野田市):約8km

   富岩運河(富山県富山市)5.1km

   中川運河(愛知県名古屋市)8.4km

   琵琶湖疏水(大津~加茂川合流点):8.7km

   道頓堀(大阪府):約2.5km

   万関瀬戸(長崎県対馬市):約0.5km

   堀川運河(宮崎県日南市):0.984km

bottom of page